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「ミニアバランチナイト」に参加させて頂きました

ミニアバランチナイトとは

先日(2016年12月12日)、日本雪崩ネットワークICI石井スポーツが共催する、雪崩安全啓発セミナー<ミニアバランチナイト>に参加してきました。(於:EARTHPLAZA神田@神保町)

ミニアバランチナイト

アバランチナイト」とは雪山と雪崩の危険に対する初歩的な安全啓発セミナーで日本雪崩ネットワークが全国各地で開催しています。所要時間は2時間ほどですが、今回はその「ミニ」バージョン。約1時間半のセミナーです。ちなみに、主催の日本雪崩ネットワークはこのセミナーを「Avalanche Night を雪崩講習会とは位置づけておりません。雪崩のことを知るきっかけ(awareness)」と定義しています。

このセミナーは、以前から興味があったのですが、なかなか都合があわなかったり定員オーバーで参加できなかったりで今回、やっと念願叶い初参加。早めに会場入りしたもの、慣れない雰囲気に私も編集長も少々緊張気味でした。周りの参加者の方がどなたもエキスパートに見えるんですものw

ミニアバランチナイト

本日の講師は日本雪崩ネットワークの廣田勇介さん。普段は、山岳ガイドをなされたり山岳写真をとっていらっしゃるそうです。

日本雪崩ネットワークとは?

冒頭に、このセミナーを開催されている「日本雪崩ネットワーク」はどんな組織であるのか説明がありました。正確にお伝えしたいので、日本雪崩ネットワークさんのHPより以下転載。

日本雪崩ネットワーク(JAN:Japan Avalanche Network)とは、冬季レクリエーションの雪崩安全に係わる非営利の専門団体です。雪崩教育・雪崩情報・雪崩事故調査・雪崩関連リソースの提供を4つの柱に活動しています。会員は、山岳ガイドやスキーパトロール、救助隊員など現場プロや雪崩研究者あるいは訓練を受けた一般山岳利用者など幅広い人材で構成されています。

雪崩情報

(↑日本雪崩ネットワークHPより転載。雪崩情報が掲載されてます)

こんなふうに説明されると、都心のタワービルの高層階に大きな事務所があって、何十人もの人が常駐しているようなイメージをもたれるかもしれませんが、そんなことはありません(笑) 常駐の職員はひとりもいないんですよ。それぞれの活動をしている会員が必要に応じて出動しているのです

と講師の廣田さん。なるほど…。

セミナーの内容

ミニ・アバランチナイトのテーマ

今回のセミナーは、

(1) 雪山の危険 (2)雪崩の基礎 (3)雪崩対策用具

の三つから構成されています。

雪山の雪崩を含むいろいろな危険要素について、雪崩とはどのような現象なのか雪崩に遭わないためには何が大事なのか、などの基礎知識や雪山に入る際に必要な雪崩対策用具や装備についてなど。

なかでも「雪崩の基礎」については、かなり細かく説明があり、点発生乾雪表層雪崩面発生乾雪表層雪崩面発生湿雪全層雪崩などについて、いくつもの映像をみながら具体的な解説をきくことができました。

雪崩の種類|日本雪崩ネットワーク

(↑YM ©namaranokuni.comさんが撮影された、2013.03.27に秋田駒ヶ岳で発生した雪崩「雪崩事例1(ノーカット版)」YouTubeより)

また、どんな場所が「雪崩地形」にあたるのか、質疑応答形式で参加者にさまざまなパターンを確認。講師の廣田さんもおっしゃっておりましたが、質疑応答型での講義は、自分の頭で考え、正誤はさておき自分なりの回答を心の中で作る作業が入るので、受け身で講義をきいているよりも、しっかりと記憶に残ります。

数多くのセミナーを重ねているだけに、お話の仕方、参加者の引き込み方もさすがですね。

雪崩対策用具とは

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(↑ビーコン操作イメージ。画像はマムートHPより引用)

三種の神器とは

道具については、雪山装備の三種の神器ビーコンショベルプローブ)に加え、日本ではまだまだ普及が遅れているエアバッグの有効性についても解説がありました。

Beacon

(↑左からアバランチビーコン、ショベル、プローブ。画像はマムートHPより引用)

雪崩に巻き込まれて事故での死亡例で多いのが窒息死で、雪に埋まってしまった場合、15分〜20分以内位に救出されないと急激に死亡率が上がります

雪崩エアバッグとは

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(↑雪崩エアバッグの作動イメージ。画像はABS Airbag日本オフィシャルサイトより引用)

エアバッグは、雪崩に巻き込まれた際にエアバッグが膨張し「浮き輪」のような役割となり雪崩の中でも雪の下に埋まるのを防ぎ、生存率を高めるそうです。海外では雪山の三種の神器とともに、すでにメジャーな装備として普及しているとか。

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(↑アバランチエアバッグ。画像はABSエアバッグオフィシャルサイトより引用)

(↑雪崩時にエアバッグが作動した動画「Freeskier survived avalanche accident with ABS Airbag」YouTubeより)

約25年間における統計によると、レクリエーションにおける雪崩死者の活動別割合では登山者が全体の44%を占めるそうです。雪崩での事故というとバックカントリースキー、スノーボードの方が件数的には多そうなイメージがぼんやりあったんですが、雪崩死者の割合が登山者に多いのは、複数名で構成されるパーティーで被害に遭うことが多く、1件の事故あたりの死者数が多いからとのこと。なるほど。

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(↑日本雪崩ネットワークHPより転載。「管理されていない斜面」に潜む危険についての啓蒙フライヤー)

決して、被害にあった人の大半がルール違反をして遊んでいた人たちということではないのですよー」と講師の廣田さん。

ミニ・アバランチナイトに参加してみて

雪山シーズンを前に、改めて身が引き締まる思いでした。次の機会には、雪崩に関する包括的な内容をカバーした2日間の入門雪上講習会「セーフティキャンプ」にも参加してみたいです。

ベーシック・セイフティキャンプ(BSC)|日本雪崩ネットワーク

今回お話いただいた内容は、雪崩ネットワークのホームページで復習することができます。アバランチナイトミニアバランチナイト開催スケジュールなども掲載されています。ぜひ一度ご覧下さい。

JapanAvalancheNetworkHP

(↑日本雪崩ネットワークのホームページより)

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